先日当社でリノベーションのオーダーをご依頼いただきましたお客様の取得される不動産売買仲介の手付け契約をさせていただきました。ところが手付金の授受が終わった翌日、入院中でした売主様がお亡くなりに。
お母様と息子様が売主としてのご契約。当社は買主様側の仲介でした。
ご配慮ある息子さんは、売主としての責務を全うできないかもしれないから手付け解除としたい・・・と。
買主様にとっては青天の霹靂。3年越しで探し当てた理想の中古住宅。
リノベーションのプランも決まっていて、さてこれから!というときのことでした。
はて・・・、不動産仲介のプロとして、私はどのように促していくべきか?
悩んだ結果ですが、絶対にやってはいけないこととして、
仲介業者や工事業者が自分の利益のために動くことと肝に銘じました。(当然ですが)
そして、考えました。なぜ、売主様が手付け解除を申し出たか??
出た結論は、売主様の息子さんは、とても誠実な方で、期限の決まった不動産契約を、売主側の事由により皆さんを振り回してはいけない!と、手付金の倍返しをしてでも、
落ち着いて対応できるまで、状況を整えようとの、買主および仲介に対する
ご配慮だったのだと受け止め、手付け解除期限及び、引渡し期限の延長を
買主側から申し出る、というものでした。
買主様ご夫婦も、お若いですのにとても理解力あふれる聡明な方たちで、
本当にありがたい限りでした。
売主様側の不動産仲介会社様の対応も思いやりある対応で素晴らしく、
売り主様買主様の合意を取ることができました。
お母様の49日をお待ちして、すべての結論を冷静に皆さんですすめていけるように
私たち仲介業者は場作りをしなければ、と、あらためてこの仕事の意義を感じた次第です。
人間力を磨いていく、絶好の天職です(^-^)