中古マンションのリノベーション費用は、工事範囲で決まります。表層だけの部分リノベなら数百万円、間取りから配管・断熱まで手を入れるフルリノベなら、専有面積60〜70平米で700万〜1,200万円が一つの目安。物件価格とリノベ費用は合算でローンを組めます。だから見るべきは「総額いくらで、10年後にいくらで売れるか」。費用の内訳と、後で損をしない判断基準を順に整理します。
【この記事のポイント】
- 中古マンションのリノベ費用は工事範囲で大きく変わる。表層・水回り・フルでまず分けて考える
- 物件価格とリノベ費を「総額」で見て、月々の返済と将来の出口まで含めて判断する
- 安い見積もりに飛びつくより、内訳の透明さと出口の相談に乗れる会社かを比較する
今日のおさらい:要点3つ
- フルリノベは60〜70平米で700万〜1,200万円が目安。ただし配管・構造・管理規約で上下するため、現地調査前の概算は鵜呑みにしない。
- 費用は「物件+リノベ+諸費用」の総額で住宅ローンに組み込める。月々の返済額から逆算するのが現実的。
- 見積もりの安さより、内訳の細かさ・追加工事の説明・売却まで相談できるかを比較する。これが10年後の差になる。
この記事の結論
- 一言で言うと、中古マンションのリノベ費用は「面積×工事範囲+物件状態」でほぼ決まる
- 最も重要なのは、リノベ費単体ではなく購入総額と将来の売却価格までセットで考えること
- 失敗しないためには、複数社で内訳を比較し、追加費用の出方と出口戦略まで説明できる会社を選ぶこと
深夜に「中古マンション リノベ 費用 相場」と打ち込んでいるあなたへ
夜中、スマホの検索窓に「中古マンション リノベーション 費用」と打ち込み、出てきた金額の幅広さに手が止まる。300万円と書いてある記事もあれば、1,500万円という事例も出てくる。一体どっちが本当なのか、自分の場合はいくらかかるのか、判断のとっかかりすら掴めない。そんな状態の方が、この見出しまで読み進めているはずです。
数字がバラバラに見えるのは「工事範囲」が違うから
正直なところ、ネットの費用相場がバラバラに見えるのは当然です。同じ「リノベーション」という言葉でも、壁紙と床だけ替える表層リフォームと、間取りを全部解体して配管からやり直すフルスケルトンでは、別物だから。
ざっくり分けるとこうなります。表層中心(クロス・床・建具)なら200万〜400万円。水回り設備の交換を含めると400万〜700万円。間取り変更・配管更新・断熱まで踏み込むフルリノベで、60〜70平米なら700万〜1,200万円。これはあくまで個別事例で、物件や市況により異なりますが、まず「自分はどこまでやりたいのか」を決めないと、相場の数字に振り回され続けます。
もう少し内訳を分解すると、フルリノベの場合、解体・廃材処分で50万〜100万円、給排水・電気配線のやり直しで100万〜200万円、キッチン・浴室・トイレ・洗面の水回り一式で200万〜350万円、内装(床・壁・建具)で200万〜400万円、といった構成になりがちです。札幌の場合はここに断熱・窓の性能アップが加わることが多い。冬の結露やヒヤッとする床は、断熱を見直さないと住んでから後悔しやすいポイント。実は、この断熱工事を「後回し」にして、住んでから「やっぱり寒い」と相談に来られる方が、毎年いらっしゃいます。
札幌の中古マンション市場で、いま起きていること
費用の話に入る前に、土台となる市況を一つ。国土交通省「令和7年地価公示」によると、札幌市の住宅地は前年比+2.9%、商業地+6.0%で全区が上昇しています。前年は住宅地8.4%・商業地10.3%でしたから、上昇率自体は落ち着いてきた。それでも上がり続けている。
新築は不動産経済研究所のデータで2024年の札幌の新築分譲マンション平均価格が5,145万円。正直、手が届きにくくなっています。だから「新築は高い、でも賃貸は払い続けても残らない」という層が、中古マンション+リノベに目を向ける。理にかなった流れだと思います。
「いくらかかるか」より先に決めたい一つのこと
ここで一度立ち止まってほしいのが、「総額でいくらまで出せるか」。中古マンションは物件価格とリノベ費を合算して住宅ローンに組み込めます。例えば物件1,200万円+リノベ800万円=総額2,000万円。これを35年で借りれば、金利次第ですが月々の返済はおおよそ家賃並みに収まることも珍しくない。費用を「工事費」単体で見るのをやめて、「総額と月々」で見る。これが第一歩です。
ちなみに、総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」では、札幌の持ち家率は49.4%、共同住宅(マンション等)の比率が64.3%。つまり札幌は元々マンションが多い街で、中古の選択肢も豊富ということ。一方で空き家率は13.8%。物件はたくさんあるからこそ、「どれを選び、どこまで手を入れるか」で差がつきます。数が多いことは、選ぶ目を持っている人には追い風になります。
後悔しないための判断軸:費用の見方と会社の選び方
リノベ費用で後から「こんなはずじゃなかった」となる人の多くは、金額そのものより「見えていなかった費用」と「相談相手選び」でつまずいています。ここを判断軸として整理します。
中古マンションのリノベ費用で失敗しない5つの判断基準
- 見積もりの内訳が項目ごとに出ているか。 「リノベ一式◯◯万円」のどんぶり勘定は危険信号。解体・電気・水道・内装と分かれているかを見る。
- 物件の現地調査(配管・管理規約)後の金額か。 調査前の概算は必ず動きます。特に給排水管の更新可否は規約で制限されることもあり、これが費用を左右する。
- 追加工事が出る条件を事前に説明してくれるか。 解体して初めて分かる劣化は中古に付き物。「出たらどう対応するか」を聞ける会社かどうか。
- 物件価格とリノベ費の総額・月々返済まで一緒に試算してくれるか。 工事だけ請けて終わり、ではなく資金計画ごと見てくれるか。
- 売却・住み替えなど出口まで相談に乗れるか。 10年後に売れる作りか、過剰な作り込みになっていないか。出口を考えない投資は怖い。
この5つは、当社だけが有利になるものではありません。他社の見積もりを並べて比較するときの物差しにしてください。1社で即決せず、最低2〜3社で内訳を見比べるのが、ケースによりますが結果的に近道です。
現場の話:賃貸の代わりに買って、10年後にほぼ同額で売れたご夫婦
実体験を一つ。賃貸を続けるか迷っていたご夫婦に、築20年の中古マンションを約1,200万円で購入いただいたことがあります。最低限のリノベで住み始め、約10年後。「そろそろ戸建てに」というタイミングで売却したところ、ほぼ同額で売れました。
ローン残債を返した後、手元に約500万円。それが戸建ての頭金になった。「家賃なら10年で一円も残らなかったですよね」と、奥さまがぽつりと言われたのが印象に残っています。もちろんこれは個別事例で、物件や市況により異なります。値下がりする物件もある。だからこそ、買う前に「売れる物件か」を一緒に見る意味があるんです。
もう一つ。25歳のエンジニアの方には、月々約6万円程度の返済を目安にリノベーションマンションをご提案し、10年後の住み替えを見据えた計画を立てました。若いうちに資産形成の一歩を踏み出す、という形です。
比較した人が最終的に確認していたこと
複数社を回った末に当社を選んでくださった方に、「決め手は何でしたか」と聞くと、答えは似ています。「金額の安さじゃなくて、追加費用が出る条件と、10年後にどうなるかを正直に話してくれたから」。
実は、一番安い見積もりを出した会社が選ばれないことは、よくあります。安さの裏に「現地調査前の概算」「追加工事で結局上がる」が隠れていないか。比較した人はそこを見ています。私たちは平成14年の創業以来、購入・工事・売却を分断せず、約2,000件以上の仲介・リノベ企画に関わってきました。だからこそ「ここは作り込みすぎ」と止めることもあります。
会話形式で一つ紹介すると、ある相談者は最初こう言いました。「他社さんはみんな『できます、安くやります』なんですが、なんだか不安で」。話を聞くと、どこも気持ちよく即答してくれるのに、配管の更新ができるかどうかは誰も確認していなかった。私たちは「まず管理規約と現地を見てからでないと正確な金額は出せません」とお伝えしました。歯切れは悪い。でも、その一手間の後に出した見積もりが結局いちばん現実的で、追加もほとんど出なかった。「最初に渋ったのが、逆に信用できた」と笑っておられました。すぐ褒めず、まず確認する。地味ですが、これが後悔を減らす近道だと考えています。
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よくある質問
Q1. 中古マンションのフルリノベーション費用の相場は?
A1. 60〜70平米のフルリノベで700万〜1,200万円が一つの目安です。表層中心なら200万〜400万円。工事範囲と物件状態で大きく変わります。
Q2. 物件価格とリノベ費用は一緒にローンを組めますか?
A2. 組めます。物件+リノベ+諸費用を合算した「総額」を住宅ローンに含められます。月々の返済額から逆算して予算を決めるのが現実的です。
Q3. 見積もりが会社によって何百万も違うのはなぜ?
A3. 工事範囲・使う設備グレード・現地調査の有無が違うためです。「一式」表記は要注意。項目別の内訳で比較すると差の理由が見えます。
Q4. 解体後に追加費用が出ると聞いて不安です。
A4. 中古は解体して初めて分かる劣化があり、追加が出ること自体は珍しくありません。大切なのは、出る条件と対応方針を契約前に説明してくれるかです。
Q5. 札幌の中古マンション価格は今後どうなりますか?
A5. 令和7年地価公示で札幌の住宅地は+2.9%と上昇継続、ただし上昇率は鈍化傾向。札幌市の人口は2020年約197万人から2060年約159万人へ減少見通しで、エリア選びの差は今後広がります。
Q6. リノベした中古マンションは将来売れますか?
A6. 立地と作り込みの度合い次第です。過剰に個性的なリノベは売りにくくなることも。当社の事例では約10年後にほぼ同額で売れたケースもありますが、物件・市況により異なります。
Q7. リノベ費用を抑えるコツはありますか?
A7. 表層と水回りに優先順位をつけ、構造に関わらない部分でグレードを調整するのが基本です。ただし配管更新など「後でやると高くつく工事」は最初に済ませる判断も重要です。
Q8. まず何から始めればいいですか?
A8. 「総額でいくらまで」と「どこまで工事したいか」を整理し、複数社に同条件で見積もりを依頼することです。当社の無料相談では資金計画から出口まで一緒に試算します。
まとめ
要点を整理します。
- 中古マンションのリノベ費用は工事範囲で決まり、フルリノベは60〜70平米で700万〜1,200万円が目安
- 工事費単体でなく「物件+リノベ+諸費用」の総額と月々返済で判断する
- 見積もりは安さより内訳の透明さ・追加費用の説明・出口相談の可否で比較する
- 1社即決せず複数社を同条件で比べ、10年後に売れる作りかまで考える
総額と月々のイメージが掴めず手が止まっている方、複数社の見積もりの違いに迷っている方は、まず無料相談で「あなたの場合の総額と出口」を一緒に試算してみてください。比較の物差しを持ってから動くだけで、後悔の確率はぐっと下がります。
参考文献
- 国土交通省「令和7年地価公示」
- 不動産経済研究所「全国新築分譲マンション市場動向(2024年)」
- 札幌市「将来推計人口」
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