住宅ローンの残債があっても、家は売れます。これは断言できます。理由はシンプル。売却代金でローンを完済できれば、抵当権を外して引き渡せるからです。問題は「売却額がローン残債を上回るか」の一点。上回れば手元にお金が残り、下回っても対処法はあります。札幌で住み替えや資金繰りを考え、夜中に同じ言葉を検索窓へ打ち込んでいる方へ。まず確認すべきは、残債額と査定額の差額です。
【この記事のポイント】
- 住宅ローン残債があっても、売却代金で完済できれば家は売れる
- 残債が売却額を上回る「オーバーローン」でも、自己資金や買い替えローンで対処可能
- 売り急ぎは禁物。残債・査定額・諸費用を時系列で確認してから動くのが正解
今日のおさらい:要点3つ
- 売却額がローン残債を上回れば、完済して抵当権を抹消し、手元に差額が残る
- オーバーローン時は、自己資金の充当・住み替えローン・任意売却など選択肢を比較する
- 残債照会と複数社の査定を先に済ませ、諸費用まで含めた「実際に残る額」で判断する
この記事の結論
- 一言で言うと、残債があるかどうかより「売却額-残債-諸費用」がプラスかどうかが勝負
- 最も重要なのは、契約前に残債証明書と査定額を突き合わせ、差額を数字で把握すること
- 失敗しないためには、1社の査定だけで決めず、出口(次の住まい)まで一緒に考えてくれる相手を選ぶこと
残債が残ったまま売ろうとしている、その夜の手が止まる理由
検索窓に同じ言葉を打ち込んでしまう
「住宅ローン 残債 売却」。同じキーワードを、夜中にもう一度打ち込む。出てくるのは「オーバーローンは売れない」「任意売却の前に」といった、不安をあおる見出しばかり。読めば読むほど、自分の家はどっちなんだろう、と分からなくなる。
正直なところ、これは情報が悪いのではなく、順番の問題です。多くの記事が「売れる/売れない」を結論から書くけれど、本当に必要なのは、あなたの家の残債額と査定額という2つの数字。この2つが手元にないまま読み続けても、霧は晴れません。
実は、相談に来られる方の多くが、残債の正確な金額を把握していません。「だいたい2,000万円くらい…たぶん」。ここがスタート地点。まずは借入先の金融機関に残高証明、もしくはローン返済予定表を確認するところから。スマホのバンキングアプリで出る場合もあります。
数字が見えないうちは、不安だけが先に膨らみます。逆に言えば、残債という1つの数字が確定するだけで、検索画面で見ていた「売れない」「危険」といった言葉のほとんどは、自分には関係ないと切り分けられる。そういう瞬間に何度も立ち会ってきました。
アンダーローンとオーバーローン、まず線を引く
家の話を進める前に、1本の線を引きます。査定額がローン残債を上回るのが「アンダーローン」、下回るのが「オーバーローン」。言葉は怖いけれど、やっていることは引き算です。
アンダーローンなら、話は比較的シンプル。売却代金でローンを完済し、抵当権を抹消して引き渡せます。差額から仲介手数料や登記費用などを引いた分が手元に残る。オーバーローンの場合は、不足分をどう埋めるかの設計が必要になります。ここで初めて、自己資金や住み替えローンといった選択肢が登場するわけです。
注意したいのは、査定額がそのまま手元に残るわけではない点。仲介手数料、抵当権抹消の登記費用、繰上返済時の手数料などが差し引かれます。だから「査定額>残債」でギリギリ上回っていても、諸費用を入れると実は足りなかった、ということも起こり得る。線を引くときは、査定額ではなく「諸費用を引いた手取り」で引いてください。
ケースによりますが、近年の札幌では、思っていたより査定額が高く出てアンダーローンだった、という方が増えている印象。背景には地価の動きがあります。
数字で見る、札幌の「売り時」の温度感
国土交通省「令和7年地価公示」によると、札幌市の住宅地は前年比+2.9%、商業地+6.0%で全区が上昇しました。前年(住宅地8.4%・商業地10.3%)と比べると上昇率は鈍化していますが、それでもプラス圏。中古マンションの坪単価も、東京カンテイのデータでは直近10年で大きく上昇しています。
つまり、数年前に買った家が、残債を上回る価格で売れる可能性は、以前より現実的になっている。ただし、ここで一言だけ警戒を。地価が上がっている=あなたの家も必ず高く売れる、ではありません。エリア、築年数、管理状態、間取りの需要で結果は変わります。だからこそ、平均値ではなく、あなたの物件の個別査定が要ります。
ちなみに、市場全体の温度感としてもう1つ。令和5年住宅・土地統計調査では、札幌の持ち家率は49.4%、共同住宅比率は64.3%でした。マンションを所有して住み替えを考える層が厚いということ。同じ条件の物件が市場に多いぶん、価格の相場観もつかみやすい一方、売り出しの見せ方で差がつきやすい局面でもあります。
残債ありの売却で、判断を間違えないための軸
住宅ローン残債ありで売るときの5つの判断基準
- 残債額を確定させたか:返済予定表か残高証明で正確な数字を握る。概算のまま動かない。
- 査定は複数社で取ったか:1社の査定額を鵜呑みにしない。高すぎる査定は売れ残りの入口になることもある。
- 諸費用を引いた「手取り」で見ているか:仲介手数料、抵当権抹消費用、繰上返済手数料、譲渡所得税の有無まで。
- オーバーローン時の資金繰りを描けているか:自己資金で埋めるのか、住み替えローンを使うのか、選択肢を並べたか。
- 次の住まい(出口)とセットで考えているか:売って終わりではなく、住み替え先の頭金や返済計画まで連動させているか。
この5つは、どの不動産会社に相談しても使える共通のチェックリストです。自社だけが有利になる基準ではない、というのが大事なところ。むしろ、これを質問して曖昧な答えしか返ってこない相手なら、一度立ち止まったほうがいい。
現場の事例:約1,200万円で買った家が、頭金に化けた
実際にあったご夫婦の話。賃貸を続ける代わりに、築20年の中古マンションを約1,200万円で購入されました。「家賃を払い続けるより」という、よくある動機です。
そこから約10年。住み替えを考えて査定に出したところ、ほぼ同額で売却できました。ローン残債を完済しても、手元に約500万円が残った。その500万円が、次の戸建ての頭金になったわけです。
「正直、買ったときは資産になるなんて全然考えてなかった」と奥さま。私たちが最初の購入時にお伝えしていたのは、「いつか手放すときに残債を下回らない家を選びましょう」という一点でした。売却益を狙ったわけではなく、出口で困らない設計をしただけ。※これは個別事例で、物件や市況により結果は異なります。
ここで断っておくと、すべての方がこう上手くいくわけではありません。築年数が進んでオーバーローン気味の方もいます。その場合でも、不足分を試算して「あといくら自己資金を足せば完済できるか」「住み替えローンで次の物件と合算できるか」を一緒に並べる。数字にすると、漠然とした不安が具体的な選択肢に変わります。
もう1つ。25歳のエンジニアの方には、月々約6万円程度の返済を目安にリノベーションマンションをご提案しました。賃貸の家賃と大きく変わらない負担で、10年後の住み替えにつなげる前提。家を「買って終わり」にせず、売却まで見越して買う。この発想が、残債売却の不安をかなり減らします。
比較した人が最終的に確認したこと
何社か相談して回った方が、最後にうちを選ぶとき、共通して確認していたことがあります。それは「売却の話だけで終わらないか」でした。
残債のある売却は、たいてい次の住まいの話とつながっています。売却査定だけ出して「では売りましょう」で終わる会社もあれば、住み替え後のローンや資産の組み替えまで一緒に考える会社もある。アクシエイズムは平成14年創業、業界経験約30年で、購入・工事・売却を分断せずに見る姿勢を続けてきました。FP技能士や相続鑑定士、CPM・CCIMといった資格も、売却単体ではなく「その後の暮らしと資産」まで設計するために使っています。
とはいえ、ここで「だからうちが一番」とは言いません。あなたに必要なのは、出口まで一緒に数字を並べてくれる相手かどうか。複数社で比べて、納得して選んでください。
🏠 札幌の住まい・資産づくりの相談はアクシエイズムへ
「賃貸のままでいいのか」「中古を買ってリノベすべきか」「住宅ローンは無理がないか」——迷いを整理してから判断したい方へ。創業2002年・業界経験約30年、宅地建物取引士/ファイナンシャル・プランナーが、購入から将来の住み替え・売却まで見据えてご相談に乗ります。まずは無料相談から。
よくある質問
Q1. 住宅ローンの残債があると、家は売れないのでは?
A1. 売れます。売却代金でローンを完済し抵当権を抹消できれば問題ありません。査定額が残債を上回る「アンダーローン」なら手元にお金も残ります。
Q2. オーバーローン(査定額<残債)だと、もう打つ手はない?
A2. あります。不足分を自己資金で埋める、住み替えローンで次の物件と合算する、などの方法が一般的。状況により任意売却が選択肢になることもあります。
Q3. 残債額はどうやって確認すればいい?
A3. 借入先の返済予定表、残高証明書、ネットバンキングの残高画面で確認できます。概算ではなく、まずこの正確な数字を押さえるのが第一歩です。
Q4. 売却にかかる諸費用はどれくらい見ておくべき?
A4. 仲介手数料、抵当権抹消の登記費用、繰上返済手数料などがかかります。査定額からこれらを引いた「手取り」で残債と比べるのが正解です。
Q5. 札幌は今、売り時なの?
A5. 令和7年地価公示では札幌の住宅地が前年比+2.9%、商業地+6.0%で全区上昇。上昇率は鈍化していますが、数年前購入の物件が残債を上回る例は増えています。
Q6. 査定は1社だけで決めてもいい?
A6. おすすめしません。高すぎる査定は売れ残りにつながることもあります。複数社で比較し、根拠を聞いて納得できる会社を選んでください。
Q7. 売却と次の住まい探しは同時に進めるべき?
A7. 残債のある売却は、住み替え先の頭金や返済計画と連動します。売却単体ではなく、出口までセットで設計したほうが失敗しにくいです。
Q8. 道外からでも札幌の物件の売却相談はできる?
A8. できます。アクシエイズムは全国の事業者ネットワークを持ち、東京などからの相談にも対応しています。まずは無料相談で残債と査定を整理するところから。
まとめ
要点を整理します。
– 住宅ローン残債があっても、売却代金で完済できれば家は売れる。「売れる/売れない」より「売却額-残債-諸費用」がプラスかが本質
– オーバーローンでも、自己資金・住み替えローン・任意売却など対処法はある。まず残債と査定を数字で確定させる
– 査定は複数社で取り、諸費用を引いた手取りで判断する。1社即決は避ける
– 売却は次の住まいとセット。出口まで一緒に考えてくれる相手を、比べて選ぶ
残債の正確な額と、複数社の査定。この2つがそろえば、夜中の検索は止まります。数字が見えないまま不安を抱えているなら、まずは無料相談で残債と査定額を並べてみてください。今すぐ動くべきかどうかも、そこで初めて判断できます。
参考文献
- 国土交通省「令和7年地価公示」
- 総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」
- 東京カンテイ「札幌市マンション市場データ」
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