空き家を放置すると、確実に損をします。理由は3つ。建物は人が住まないほど早く傷み、固定資産税の優遇が外れて税が最大6倍になる恐れがあり、そして売れる価格が年々下がっていくからです。対象は、相続で家を引き継いだ方、実家が空いたままの方、いつか考えようと先延ばししている方。放置は「何もしない」ではなく「静かに資産が減る選択」です。だからこそ、今の状態を一度整理することから始めてください。
【この記事のポイント】
- 空き家放置のリスクは「税・建物の劣化・資産価値の下落・近隣トラブル・特定空家指定」の5方向から同時に進む
- 売る・貸す・活用する・解体するの判断基準を5つ提示。自社に有利でなく、他社と比較するときにも使える形にした
- 相続後に動けなかった方の不安から、納得して一歩を踏み出すまでを札幌の実体験を交えて時系列で描く
今日のおさらい:要点3つ
- 空き家放置の最大のリスクは税。「特定空家」に指定されると固定資産税の住宅用地特例が外れ、土地の税が最大約6倍になりうる。
- 建物は人が住まなくなった瞬間から劣化が加速する。換気も水回りも止まり、傷みは目に見えない場所から進む。
- 放置の間も資産価値は静かに下がる。判断を先延ばしするほど、選べる出口の数は減っていく。
この記事の結論
- 一言で言うと、空き家の放置は「現状維持」ではなく「毎年少しずつ損をする選択」
- 最も重要なのは、売る・貸す・活用する・解体するのどれが自分の状況に合うかを、早めに比較して決めること
- 失敗しないためには、1社の言い値で即決せず、複数の視点で「この家の出口」を整理してから動くこと
実家が空いたまま、検索だけ続けている方へ
正直なところ、空き家の話は後回しにしがちです。住んでいないから困っていない、ように見える。でも放置している間も、税金は毎年かかり、建物は傷み続けています。
「とりあえずそのまま」が一番こわい
相続で実家を引き継いだ。誰も住まない。売るのも貸すのも手続きが面倒で、固定資産税だけ払い続けている。──こういう状態、本当に多いんです。
夜、ふと思い出して「空き家 放置 リスク」「実家 空き家 どうする」とスマホに打ち込む。出てきた記事に「特定空家」「税が6倍」と書いてあって不安になる。でも具体的に何をすればいいかは分からず、また画面を閉じる。翌週また同じ言葉を検索する。
本当に知りたいのは「放置するとどうなるか」ではなく、「自分の家は、売る・貸す・活用するのどれが正解なのか」ではないでしょうか。
放置で進む5つの劣化を整理する
空き家を放置すると、次の5つが同時に進みます。①建物の劣化(換気と通水が止まり、湿気・カビ・シロアリ・雨漏りが進行)。②税負担(特定空家に指定されると住宅用地特例が外れ、土地の固定資産税が最大約6倍になりうる)。③資産価値の下落(売れる価格が年々下がる)。④近隣トラブル(雑草・倒壊・不法投棄・放火リスク)。⑤管理コスト(遠方からの維持・草刈り・点検の手間と費用)。
実は、このうち多くの人が見落とすのが①の劣化です。人が住んでいると気づく小さな不具合が、空き家では数年放置され、いざ売ろうとした時に大きな修繕費になっている。よくあるのが、このパターンです。
札幌の数字が示す「待つことの不利」
数字の話を少しだけ。総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」によると、札幌の空き家率は13.8%、共同住宅比率は64.3%、持ち家率は49.4%。空き家は珍しい存在ではありません。
一方で札幌市の地価は上昇基調です。国土交通省「令和7年地価公示」では、札幌市の住宅地が前年比+2.9%、商業地+6.0%で全区が上昇しました(前年の令和6年は全用途平均+9.1%)。土地に価値がある今だからこそ、放置して建物の劣化だけが進むのは、もったいない。ただし札幌市の人口は2020年の約197万人から2060年に約159万人へ減る見通し(札幌市将来推計人口)で、エリアによっては需要が細る場所もあります。だから「どこの空き家か」で打ち手は変わります。
売る・貸す・活用する・解体するを分ける判断軸
ここから具体策に入ります。ただ最初に一言だけ警戒を。「とりあえず解体しましょう」「すぐ売りましょう」と、現状を見ずに結論を急ぐ相手には注意してください。出口は家ごとに違います。
空き家の出口を決める5つの判断基準
自社に有利な基準ではなく、他社と比べるときにも使える形で挙げます。
- 立地に賃貸・売却の需要があるか:駅距離、周辺の取引事例、人口動向。需要がある場所なら「貸す・売る」が現実的。
- 建物の状態と修繕費:傷みが軽ければ活用、重ければ解体や土地売却。修繕見積もりを取ってから判断する。
- 税と維持コストの年間負担:固定資産税・管理費・将来の特定空家リスクを年額で出し、放置コストを可視化する。
- 相続・名義・権利関係が整理済みか:共有名義や未登記があると売却も活用も止まる。先に権利を整える。
- 将来どうしたいか(出口):手放したいのか、家族で使いたいのか、収益化したいのか。ゴールが違えば最適解も違う。
5つ全部に答えが出なくて構いません。ただ3番と4番を曖昧にしたまま動くと、後で止まります。ここは正直なところ、最初に手をつける価値があります。
現場で見てきた「放置していた建物の再生」
弊社(株式会社アクシエイズム、札幌市中央区で2002年創業、業界経験約30年)では、使われなくなった建物を別の用途へ生まれ変わらせる「コンバージョン(用途変更)」を手がけてきました。
たとえば札幌市西区八軒にあった冷凍冷蔵倉庫を、葬儀場へコンバージョンした事例。それから、旧新聞社の社屋をレストランへ再生した事例もあります。中古住宅を、美容室を併設した店舗付き住宅へ転換したケースも。どれも「もう使えない」と思われていた建物に、別の出口を見つけたものです。
「売る」だけが空き家の答えではありません。立地と建物次第では、貸す・活用するほうが資産として残る場合もある。※これらは個別事例で、物件や市況、用途地域により結果は異なります。同じ手法が誰の空き家にも当てはまるわけではありません。
比較した人が確認したこと
実は、空き家で相談に来られる方の多くは、最初に解体業者や買取業者の話を1社だけ聞いて、迷って戻ってこられます。
ある相談者の方は「最初の会社は『解体して土地で売るのが一番』と即答した。でも別の見方も知りたくて来た」と話してくれました。私たちが見たのは、その土地に賃貸需要が残っていたこと。結果、解体ありきではない選択肢を一緒に並べました。
私たちが大切にしているのは「思いやりと創意工夫で、暮らしを楽しく元気にする」という理念。購入・リフォーム・リノベーション・売却・活用を分断せず、将来の出口まで一緒に考えます。だから空き家の相談でも、その日に「解体」「売却」と結論を急がせることはしません。複数の出口を並べて比べるのは、持ち主の当然の権利です。
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「賃貸のままでいいのか」「中古を買ってリノベすべきか」「住宅ローンは無理がないか」——迷いを整理してから判断したい方へ。創業2002年・業界経験約30年、宅地建物取引士/ファイナンシャル・プランナーが、購入から将来の住み替え・売却まで見据えてご相談に乗ります。まずは無料相談から。
よくある質問
Q1. 空き家を放置すると税金は本当に上がりますか?
A1. 上がりうります。「特定空家」に指定され勧告を受けると住宅用地特例が外れ、土地の固定資産税が最大約6倍になりえます。放置前提のコスト計算は危険です。
Q2. 特定空家に指定されるのはどんな状態ですか?
A2. 倒壊の恐れ、衛生上の問題、著しい景観悪化、管理不全など。指定後に改善されなければ行政指導・勧告・代執行に進むこともあります。
Q3. 売るのと貸すのはどちらが得ですか?
A3. 一概には言えません。立地に需要があれば賃貸で収益化、なければ売却が現実的。建物の修繕費と年間維持費を出して比較するのが先です。
Q4. 古くて傷んだ家でも売れますか?
A4. 売れる可能性はあります。土地として、またはリノベーション・活用前提で。札幌は地価上昇基調(令和7年+2.9%)で土地に価値が残る場所もあります。
Q5. 相続した空き家で、名義がそのままです。動けますか?
A5. まず名義・権利の整理が先です。相続登記は義務化されており、共有名義や未登記があると売却も活用も止まります。早めの整理を。
Q6. 解体して更地にしたほうがいいですか?
A6. ケースによります。更地にすると住宅用地特例が外れ土地の税が上がる場合も。解体ありきでなく、活用・売却と並べて比較してください。
Q7. 遠方(道外)に住んでいて札幌の実家が空き家です。相談できますか?
A7. 対応可能です。弊社は道外から札幌への相談に応じ、全国の事業者ネットワークも活用。現地確認から出口の整理まで一貫で対応します。
Q8. 相談先が信頼できるか、最低限どこを見ればいいですか?
A8. 宅建業免許、宅地建物取引士の在籍、取扱実績の3点。弊社は宅建業・建設業許可を持ち、仲介・リノベ企画など大小2,000件以上の実績があります。
まとめ
要点を整理します。
- 空き家の放置は現状維持ではなく、税・建物の劣化・資産価値・近隣・特定空家指定が同時に進む「静かに損をする選択」
- 出口は売る・貸す・活用する・解体するの4方向。立地の需要、建物の状態、税負担、権利整理、将来のゴールの5基準で選ぶ
- 解体ありき・売却ありきで急がせる相手には注意。複数の出口を並べて比較するのが持ち主の権利
- 札幌は地価上昇基調で土地に価値が残る今、放置で建物だけ傷ませるのはもったいない。ただしエリアで需要差はある
実家が空いたまま手が止まっている方、相続した家をどうするか先延ばしにしている方は、まず「年間いくら放置コストがかかっているか」を一度出してみてください。そのうえで、解体や売却を即答せず複数の出口を並べてくれる相談先を選ぶのがおすすめです。道外から札幌の空き家を持て余している方も、アクシエイズムの無料相談を比較の一社として遠慮なくご活用ください。
参考文献
- 総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」
- 国土交通省「令和7年地価公示」
- 札幌市「将来推計人口」
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