北海道の夏だけ移住という新しいライフスタイル
近年、猛暑が続く本州から逃れて、涼しい北海道で夏の数ヶ月だけを過ごす「夏だけ移住」が注目されています。
特に40代のビジネスパーソンやシニア層を中心に、リモートワークの普及によって場所にとらわれない働き方が可能になったことで、この選択肢が現実的になってきました。
しかし、憧れだけで計画を進めると、想定外の出費や住まいのトラブルに見舞われることもあります。
この記事では、札幌を拠点に不動産と資産形成のサポートを行う私たちアクシエイズムが、実際の相談事例をもとに、夏だけ移住のリアルな生活費と住まい選びのポイントをお伝えします。
移住を検討されている方はもちろん、東京からの転勤や転職を機に札幌での生活を考えている正社員の方、セカンドハウスの購入を視野に入れている方にも参考になる内容です。
夏だけ移住が選ばれる理由とメリット
涼しい気候がもたらす健康効果
北海道の夏は、本州の蒸し暑さとは全く異なります。
札幌の7月から8月の平均最高気温は26度前後で、湿度も低く、エアコンがなくても快適に過ごせる日が多いのです。
実際に、東京から夏だけ移住をされた50代の女性は「夜もぐっすり眠れるようになり、夏バテとは無縁の生活を送れた」と話されていました。
冷房に頼らない生活は、体への負担が少なく、電気代の節約にもつながります。
光熱費を抑えられることは、長期滞在における大きなメリットです。
本格移住の前の「お試し期間」として
いきなり移住を決断するのは勇気がいるものです。
夏だけ移住は、実際に北海道での生活を体験し、自分に合っているかを確かめられる絶好の機会になります。
住む場所の治安や利便性、地域のコミュニティの雰囲気など、短期間の観光では分からない部分を肌で感じることができます。
ある40代のご夫婦は、夏だけ移住を3年続けた後、札幌への本格移住を決断されました。
「実際に住んでみて、冬の厳しさや除雪の大変さも想像できるようになった。それでも移住したいと思えたから決断できた」とおっしゃっていました。
リモートワークとの相性の良さ
IT関係や企画職などリモートワークが可能な正社員にとって、夏だけ移住は働き方改革の一つの形です。
東京の会社に所属しながら、夏の間だけ北海道で仕事をするスタイルは、生産性の向上にもつながります。
集中できる静かな環境と、週末には自然豊かな観光地へ気軽にアクセスできるバランスの良さが魅力です。
特に札幌は道内各地へのアクセスも良く、バスツアーなどを利用すれば、仕事の合間に富良野や美瑛、小樽といった人気エリアを訪れることもできます。
滞在方法別の初期費用と月額コストの比較
短期賃貸・マンスリーマンションの場合
夏だけ移住で最も利用されているのが、短期賃貸やマンスリーマンションです。
家具や家電が備え付けられているため、身軽に移動できる点が大きなメリットです。
敷金や礼金が不要な物件も多く、一般的な賃貸契約と比べて初期費用を抑えられます。
札幌市内の1LDKマンスリーマンションの場合、月額家賃は10万円から15万円程度が相場です。
ただし、7月から8月の繁忙期は割高になる傾向があり、早めの予約が重要になります。
初期費用としては、契約事務手数料や保証料を含めて、10万円から20万円程度を見込んでおくとよいでしょう。
管理費や水道光熱費が月額に含まれているか、別途請求されるかは物件によって異なるため、契約前に必ず確認が必要です。
一人暮らしの方であれば、ワンルームや1Kタイプで月額8万円から12万円程度の物件も見つかります。
あるITエンジニアの方は、札幌駅から地下鉄で15分ほどの中央区エリアで1Kのマンスリーマンションを3ヶ月契約し、月額9万円で快適に過ごされていました。
「東京の家賃と変わらない金額で、もっと広くて新しい部屋に住めた」と満足されていたのが印象的です。
ビジネスホテルや格安ホテルでの長期滞在
短期間の滞在や、まずは北海道の雰囲気を確かめたいという方には、ホテルでの長期滞在も選択肢の一つです。
札幌には格安ホテルやビジネスホテルが充実しており、連泊割引プランを提供している施設も多くあります。
1泊あたり4,000円から7,000円程度で、1ヶ月換算すると12万円から21万円程度になります。
清掃サービスやフロント対応があり、管理の手間がかからない点は魅力ですが、長期になるほど割高になるのが難点です。
また、自炊ができないため、食費が大きく膨らみやすいというデメリットもあります。
2週間程度の滞在であれば、ホテルも現実的な選択肢ですが、1ヶ月以上の滞在を考えている場合は、マンスリーマンションの方がコストパフォーマンスに優れています。
セカンドハウス購入という選択肢
将来的に本格移住を考えている方や、毎年夏は北海道で過ごしたいというシニア層には、セカンドハウスの購入も検討に値します。
札幌市内でも、中心部から少し離れたエリアであれば、リノベーション済みの中古マンションが1,500万円から2,500万円程度で購入できます。
初期投資は大きいですが、長期的に見れば賃貸コストがかからず、資産として残る点が大きなメリットです。
不在時には民泊として貸し出したり、地元の管理会社に管理を委託したりすることで、維持費用の一部をカバーすることも可能です。
実際に、東京在住の60代のご夫婦が札幌の中古マンションを購入し、夏の3ヶ月間を札幌で過ごし、それ以外の期間は管理会社に運用を任せているケースがあります。
「ホテルや賃貸に毎年お金を払うより、資産として残る方が安心感がある」とおっしゃっていました。
ただし、固定資産税や管理費、修繕積立金などのランニングコストが年間で数十万円かかることを忘れてはいけません。
月々の生活費シミュレーションと節約のポイント
住宅費以外にかかる主な生活費
夏だけ移住の生活費は、住宅費以外にも食費、光熱費、交通費、通信費、娯楽費などがかかります。
一人暮らしの場合、食費は自炊中心で月3万円から5万円、外食が多いと7万円から10万円程度になります。
北海道は新鮮な食材が豊富で、地元の市場や直売所を利用すれば、質の高い食材を手頃な価格で手に入れられます。
札幌の中央卸売市場や二条市場は、観光客だけでなく地元の方も利用する人気スポットで、旬の海鮮や野菜が手に入ります。
光熱費については、夏の北海道は冷房をほとんど使わないため、東京と比べて大幅に安くなります。
電気代とガス代を合わせても、月5,000円から8,000円程度に収まることが多いです。
交通費は、札幌市内であれば地下鉄やバスで十分移動できるため、月5,000円から1万円程度を見込んでおけばよいでしょう。
休日に観光地へ出かける際は、レンタカーを利用したり、札幌発のバスツアーに参加したりするのがおすすめです。
バスツアーは効率よく複数のスポットを回れるうえ、運転の負担もないため、シニアの方にも人気があります。
実際の月額生活費モデルケース
一人暮らしの30代正社員女性が、リモートワークで3ヶ月間札幌に滞在した場合の生活費モデルを紹介します。
- 住宅費(マンスリーマンション): 10万円
- 食費(自炊中心): 4万円
- 光熱費(込み): 0円
- 通信費(ポケットWi-Fi): 5,000円
- 交通費: 8,000円
- 娯楽費・交際費: 3万円
- 雑費: 1万円
合計で月額約19万円となります。
東京での家賃が12万円だったとすれば、住宅費の差額は2万円のマイナスですが、光熱費や食費の節約でほぼ相殺できる計算です。
家族での滞在の場合は、もちろん費用は増えますが、2LDKのマンスリーマンションでも15万円から20万円程度で借りられるため、家族全員が快適に過ごせる環境を確保できます。
おすすめのランチスポットと食費の管理
札幌には、リーズナブルで美味しいランチスポットが数多くあります。
特にビジネス街である札幌駅周辺や大通エリアには、ランチタイムに700円から1,000円程度で充実した定食が食べられる店が豊富です。
海鮮丼やジンギスカン、スープカレーといった北海道ならではのメニューも、ランチタイムであればお得に楽しめます。
おすすめのランチスポットとしては、札幌駅直結の商業施設内にある飲食店や、大通公園周辺のカフェなどが、観光客にも地元の方にも人気です。
ただし、毎日外食を続けると食費がかさむため、週に何日かは自炊を取り入れるバランスが大切です。
地元のスーパーや市場を利用すれば、新鮮な食材を使った料理を楽しみながら、食費を抑えることができます。
短期賃貸物件選びで失敗しないためのチェックポイント
立地と周辺環境の確認
短期賃貸を選ぶ際、最も重要なのが立地です。
札幌市内でも、エリアによって雰囲気や利便性が大きく異なります。
中央区は札幌駅や大通公園に近く、買い物や飲食店へのアクセスが良い一方で、家賃は高めです。
豊平区や白石区は中央区よりも家賃が安く、住宅街として落ち着いた雰囲気があります。
移住の治安も気になるポイントですが、札幌は全体的に治安が良く、女性の一人暮らしでも安心して生活できる地域が多いです。
ただし、繁華街であるすすきの周辺は夜間の人通りが多く、騒音が気になる場合もあるため、静かな環境を求める方は避けた方がよいでしょう。
物件を選ぶ際は、最寄りの地下鉄駅やバス停までの距離、スーパーやドラッグストア、病院などの生活インフラが近くにあるかを確認することが大切です。
特にシニアの方や、車を持たない一人暮らしの方にとって、徒歩圏内に必要な施設が揃っているかは重要なポイントです。
契約内容の透明性と追加費用の確認
短期賃貸の契約では、月額家賃以外にどのような費用がかかるのかを明確にしておく必要があります。
管理費や共益費、水道光熱費が月額に含まれているのか、別途請求されるのかは物件によって異なります。
また、退去時のクリーニング費用や、契約期間を延長・短縮する場合の条件なども、契約前に必ず確認しておきましょう。
不明瞭な点があれば、遠慮せずに管理会社や仲介業者に質問することが大切です。
私たちアクシエイズムでは、短期賃貸の契約サポートも行っており、契約内容のチェックや交渉のお手伝いもしています。
「初めての短期賃貸で不安だった」というお客様も、専門家のサポートがあることで安心して契約を進められたとおっしゃっていました。
インターネット環境と設備の充実度
リモートワークで滞在する場合、インターネット環境は生命線です。
物件情報に「Wi-Fi完備」と記載されていても、実際の回線速度や安定性は物件によって大きく異なります。
可能であれば、内覧時に実際に接続テストをさせてもらうか、管理会社に回線の種類や速度について確認することをおすすめします。
家具や家電の充実度も重要なポイントです。
ベッド、テーブル、椅子、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、炊飯器などが揃っているかを確認しましょう。
調理器具や食器が付いているかどうかも、自炊をする予定の方には重要です。
また、寝具の質や、収納スペースの広さなども、実際に生活する上で快適さを左右します。
リノベーション済みの賃貸物件であれば、設備が新しく、デザインも洗練されていることが多いため、快適に過ごせます。
夏だけ移住を本格移住につなげるための戦略
地域コミュニティとの関わり方
夏だけ移住の期間を、地域の雰囲気を知る機会として活用しましょう。
地元のイベントに参加したり、近所の人と挨拶を交わしたりすることで、コミュニティの雰囲気が分かります。
札幌には、移住者向けの交流会や、趣味のサークル活動も盛んにあります。
こうしたコミュニティに参加することで、本格移住した際の生活をイメージしやすくなります。
実際に、夏だけ移住をきっかけに地元の友人ができ、それが本格移住の後押しになったという方も少なくありません。
シニアの方にとっては、医療機関へのアクセスや、同世代のコミュニティがあるかどうかも重要な判断材料です。
冬の生活をシミュレーションする
夏だけ移住の大きな課題は、冬の厳しさを実感できないことです。
札幌の冬は、雪が多く、気温もマイナス10度以下になる日があります。
除雪の負担や、暖房費の高さ、車の冬タイヤへの交換など、冬ならではの生活コストや手間があります。
夏の滞在中に、地元の方に冬の生活について話を聞いたり、冬の光熱費がどれくらいかかるのかを調べたりしておくことが大切です。
また、冬でも快適に過ごせる物件の条件(断熱性能、暖房設備、駐車場の融雪装置など)を確認しておくと、将来の物件選びに役立ちます。
転勤で札幌に赴任された40代の方は、「最初の冬は想像以上に大変だったが、2年目からは要領が分かって楽になった」と話されていました。
セカンドハウスや資産形成への展開
夏だけ移住を繰り返す中で、セカンドハウスの購入を検討する方も増えています。
札幌のセカンドハウス市場は、東京と比べて価格が手頃で、資産形成の手段としても注目されています。
マンションであれば管理が楽で、冬の間も管理会社に任せられるため、遠方に住んでいても安心です。
不在時には賃貸に出すことで収入を得ることもでき、投資としての側面も持たせられます。
ただし、セカンドハウスの購入には、住宅ローンの条件や、固定資産税、管理費などのランニングコストをしっかり計算する必要があります。
私たちアクシエイズムでは、不動産購入と資産形成を組み合わせたご提案を得意としています。
「夏だけ移住を何年か続けるより、思い切って購入した方が結果的に得だった」というお客様の声もいただいています。
転職や転勤を機に正社員として札幌で働くことになった方にとっても、賃貸ではなく購入を選ぶことで、資産を築きながら生活できるというメリットがあります。
北海道の夏を満喫するための観光とレジャー
札幌市内の人気スポット
夏だけ移住の楽しみの一つは、観光やレジャーを存分に楽しめることです。
札幌市内には、大通公園や札幌時計台、北海道大学のキャンパスなど、定番の観光スポットが数多くあります。
夜景スポットとしては、藻岩山の山頂展望台が有名で、札幌の街並みを一望できます。
夏の夜は遅くまで明るく、夜景を楽しむには9時以降がおすすめです。
大通公園では、夏にビアガーデンが開催され、地元の方も多く訪れる人気イベントです。
仕事終わりに立ち寄って、北海道のビールと料理を楽しむのも、夏だけ移住ならではの贅沢です。
バスツアーで効率よく道内を周遊
札幌を拠点に、道内各地を巡るバスツアーも充実しています。
富良野のラベンダー畑や、美瑛の丘陵地帯、小樽の運河など、人気の観光地を1日で効率よく回れます。
バスツアーは運転の負担がなく、ガイドの説明付きで、初めての方でも安心して参加できます。
料金も1万円前後からあり、レンタカーを借りてガソリン代や駐車場代を払うことを考えると、コストパフォーマンスも良好です。
週末ごとに違うエリアを訪れることで、北海道の魅力を存分に体感できます。
シニアの方や、運転が苦手な方にとって、バスツアーは非常に便利な選択肢です。
まとめ:夏だけ移住を成功させるために
北海道の夏だけ移住は、涼しい気候の中で快適に過ごしながら、将来的な本格移住の可能性を探る絶好の機会です。
短期賃貸やマンスリーマンションを利用すれば、初期費用を抑えて手軽に始められます。
生活費は東京などの大都市と大きく変わらず、むしろ光熱費や食費を抑えられる場合もあります。
物件選びでは、立地や契約内容の透明性、インターネット環境などをしっかり確認することが大切です。
滞在中は、地域のコミュニティに触れたり、冬の生活についての情報を集めたりすることで、本格移住への判断材料を増やせます。
セカンドハウスの購入を視野に入れることで、資産形成としてのメリットも生まれます。
転勤や転職で札幌に来られる正社員の方、シニアの方、一人暮らしを考えている女性の方など、それぞれのライフスタイルに合わせた移住の形があります。
私たちアクシエイズムは、札幌での不動産探しから、資産形成のご相談まで、総合的にサポートしています。
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